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「読み書き」の大切さを知る!
私達、日本人には信じられないデータがあります。
今でも、世界で成人の7億8,100万人が字の読み書きが出来ず、5,900万人の子供が学校に通えていない現実があるのです。
5人に1人が字を読めない…この現実をどう思いますか?
様々な不利益を被るだけでなく、薬も飲めず自分の命も、子供の命も守れまない。この現実は、個人のみならず国家的にも、大きな悲劇を生んでいます。
例えば、麻薬やエイズの知識もなく国中に蔓延してしまう。理解の無いままテロ組織の一員となっているケースさえあります。

この読み書き出来ない=「識字率が低い」国は、やはり発展途上国の多いアフリカに多く、ギニアが30.4%と最も低く、以下、ブルキナファソ、マリ、コートジボワール、エチオピアと続きます。
アジアでは、アフガニスタンの識字率が38.2%、以下パキスタン、ネパールと続きます。
IT産業で経済発展を遂げているインドさえ、その識字率は71.2%に留まっています。
日本の識字率は99.8%で世界でトップ、米国は99.7%、中国は90.9%です。
但し、米国の場合、移民が多いので、公用語である英語に限ると、その識字率は50%程度と言われています。
中国も多民族国家なので、公用語の識字率は、かなり下回ると考えられます。

日本の場合、歴史的にその識字率の高さは、数百年前から世界で突出していたようです。
室町時代に来日した朝鮮王朝の特使は、その頃の日本人の読み書きのレベルの高さに驚き国に報告しています。
江戸時代の幕末期には、武士は100%、町人の庶民層でも男性で50%前後、女性で20%前後の人が読み書き出来ていたと言います。
その頃の教育制度を支えていたのが「寺子屋制度」です。
勿論これは義務教育ではありません。庶民の熱意で自発的に自然発生した世界でもまれな存在なのです。

当時の日本は、重要な事は役所や国がやるべきと言う発想はなく、自分達にとって必要で重要であるならば、自分達で自主的に設置して、運営していくのは当たり前と言う発想を持っていました。
今の時代にはない素晴らしい考えです。この江戸時代に培われた「読み書き」が、その後の明治維新を成し遂げ、新しい時代を作っていったのはご存じの通りです。

普段当り前に接している「日本語」…国中の人が同じ言語を読み書き出来るって、本当はとても素晴らしい事なのです!


梅津寿光