fc2ブログ
日本の夏の風情を楽しむ!
皆様こんにちは!

初夏…木々の緑も鮮やかになり、一年で最も生命力にあふれた季節ですね。この時期が一番過ごしやすいですが、なぜかそれまでの疲れがどっと出る時期でもあります。気を引き締めて、休養を取りながら夏に備えたいですね。

そして、早くも衣替えのシーズンとなりました。この衣替えですが、京都では家の衣替え「夏支度」が今でも行われているとのこと。エアコンのスイッチ一つで済まされる時代、何とも風情がありますね。京都盆地の夏は湿気が多く蒸し暑いゆえに、涼を取るために昔から様々な知恵が文化として残っているそうです。

この家の夏支度である「建具替え」と言う習慣、まず秋口から使っていた障子やふすまを取り外し、葦障子(よししょうじ)や簾(すだれ)に取り替える。そして畳の上には網代(あじろ)や籐(とう)のむしろを敷く。欄間や屏風を夏仕立てにすると、床の間の掛け軸や、暖簾も変えたくなるのが自然。何より「涼しげ」「涼やか」という見た目や、感性を重視する文化があるからなんですね。素晴らしいですね!
もちろん、葦は風を吹き抜け頬を撫でてくれるし、網代のひんやりした感触は足裏に伝わってくる。そして川床で夕涼みしながら、涼しげな器に盛られた鮎や鰻をいただくのも感性が重要だ。エアコンの効いた部屋の方が近代的、快適などと無粋なことは言わない。最高の贅沢と言うべきなのだから…。

これって意外と日本に来る外国人の方が知っている。
今、空前の日本旅行ブームで、日本人が遠くに置いてきた文化に触れて感激している外国人の様子が度々テレビで紹介されます。例えば、新宿の狭い路地に立ち並ぶ、本当に狭い飲み屋街。それはすべて昭和の建物。お世辞にもオシャレとは言えず、我々日本人の大多数の人はもっと綺麗な所を選ぶはず。ところが外国人はわざわざ足を踏み入れ、路地を歩き、それを「ファンタスチック!」と感激する。それはどこのガイドブックにも書かれていない。ネットでの書き込みで知るらしいですが、色々な情報を得ることのできる現代ならではの日本文化との触れ合い方です。

土間や玄関先の石畳に打たれる打ち水は、風を一層冷やかにしてくれる。せめて風鈴の音を聞き、浴衣を着て、縁側でビールをいただくとしよう。そうだ、蚊の対策も必要ですね。蚊取り線香も日本の文化です。今年は、日本の夏を楽しもう!
それでは。

梅津寿光